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決算と棚卸し 

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 皆さん、さあ決算だ! 決算業務を始めよう!となったら、まずどんなことから始めますか?また、どんな作業を連想しますか?

 私は、必ず『棚卸し』と『現金実査』を連想します。税理士となり、独立開業した今でもこの二つが決算の基本であり決算業務開始にふさわしい作業だと思います。

 学校を卒業後 最初に就職した会社はけっこう大きな会社でした。一年間の実習のあと最初に配属となった経理部でいきなり本決算の棚卸しの立ち合いを命じられました。公認会計士の先生のお供です。場所は神奈川県内のある事業所。そこは研究所・営業所・事務センター・工業薬品の製造工場が一棟・加工工場が二棟・他に配送センター(薬品倉庫)などが集中するとっても広ぉ~い事業所。棚卸しの主役は当然 公認会計士の先生。ですから、全て先生が数えて確認します。現場にはあらかじめ二枚複写式の棚卸し票が品名ごとに置かれていて 品名・品番・数量などが既に記入されています。その記入されている内容と現物が一致しているかどうか確認し、あっていれば二枚とも所定の欄に先生がハンコを押し、うち一枚を私が回収するだけの簡単な作業です。そう!棚卸し自体は、数えて確認するという とっても単純で簡単な作業なのです。でも先生はお年寄りですから、重いものは先生が数え易いように全部私が動かし、高いところにあるものは先生の足元に降ろしたり逆に高いところに私が昇って代わりに数えたりして、  ほぼ一日かけて敷地全体の棚卸しを終えました。疲れました!なんてったって広すぎる!多すぎる! でも、決算終了後に貸借対照表の中に次のような数字を見つけて小さな感動を覚えました。

    製品  XX,XXX,XXX

    商品  XX,XXX,XXX

    貯蔵品 XX,XXX,XXX

これらの金額の一部はあの時数えた分なのです。決算日に、全事業所で手分けしてみんなでいっせいに数えた在庫の評価額が集計されてこの大きな数字になっていたわけです。

 一般的に、棚卸しというと、上記のような作業を連想されると思います。規模の大小はあれ、毎年3/31・6/30・9/30・12/31には日本全国の倉庫の中でこのような作業が行われているはずです。だけどこれ以外にもちょっと変わった棚卸しもあったのです。私はそれを営業職に配置転換となってから経験しました。続きは長くなりそうなので、今回はこの辺で・・・